講座「読む人の気持ちをつかむ文章術」の質問に答えます

2015年冬期大阪藝術学舎の授業を受講してくれた方の質問に答えるコーナーです

無意識の世界と意識の世界が逆になっている?  by. A.Mさん

 何か探さねば…。

 4回のシリーズを通じて教わった文章術は、その一つ一つが十分に納得のいくものであり、とても良く理解できた。後は、実行あるのみ自己研鑽あるのみと思っている。このような状況下で、表記の課題(宿題)<※今までの授業を振り返って、何かひとつ、質問を考えて文章にしてみよう。>が提示された。すぐには思い当たるものがない、何か探さねば…。

 初回から4回までの配布資料の全てに、改めて目を通した。その回ごとの授業の内容や教室の情景が思い出される。ちょっと変わった宿題ではあったが、それに対応することが結果的に授業の強制的復讐になってよかったと思う満足感があった。そんな余韻の中で今回の目的を思い出し、宿題のために敢えて質問を特定した。文章術に関わる直接的な内容ではないので控えめにではあるが…。

 第1回目配布資料14枚目の図について、意識の世界と無意識の世界が逆のような気がして頭がすっきりと整理できず、少しだけ悩んでいる。

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 一般的な感覚で考えると、自動操縦→考えていない→無意識の行動(無意識の世界)、じっくり考える→意識して何かをする(意識の世界)、と思ってしまうが、この図では逆の関係となっている。ただ、授業中の私のメモ書きで、意識の世界に「日常生活」と付記している。当然、日常生活は意識のある状態での活動と思うのでこの内容に齟齬はないように思う。つまり、当日、先生のご説明に納得していた自分がいるので、恐らくお話された内容で何か忘却したものがあるのではないかと思っている。改めてのご説明をいただけますと助かります。

 

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f:id:pasoco:20150322225843j:plainお答えします!


A.Mさん。一生懸命質問を探してくれて復習してくれてありがとうございました。A.Mさんの質問を読みながら、我ながらいい宿題出したなあと自画自賛してしまいました。宿題出したの忘れてましたけど…。いや、でもこうして文章でじっくり答えられた方がよかったです。結果オーライ。

 

本題です。A.Mさんの疑問はまっとうな疑問です。言われて初めて気づきました。この三角形を意識と無意識という言葉で分けたのはあまり適当ではなかったなあ…。あ!わかった!下の黒い三角部分は「無意識」ではなく「潜在意識」と書くべきでした!

てっぺんが無意識、次が意識、そして潜在意識。

日常生活においては何も考えず自動操縦で行動し、1分くらいちょっと考えたりする。でも文章を書いてじっくり考えることで普段はアクセスできない自分の奥底に眠っている想いや考えにまで到達することができる。その人の本当の姿や魅力や生きがいのようなものはこの潜在意識部分に眠っているので文章を書くのは面白いですよ、という話でした。

質問ありがとうございました! 次にこのスライドを使うことがあれば、混乱が起こらないように言葉を変えたいと思います。